世界最大の自動車メーカーであるトヨタ自動車が、世界全体で対象台数約850万台という世界最大のリコールに踏み切ってから、同社はほとんど立ち直っていない。このリコール対象台数は、欧州だけで約180万台、ここ英国だけでも18万1000台近くに上り、英国で走っているトヨタ車のおよそ8台に1台が対象ということになる。
英国において、そして欧州において、同社はリコールの原因について機械的なものであると主張している。この不具合は、機構内部の摩擦によって、アクセルペダルは踏み込まれた位置から戻らなくなったり、あるいは戻るのがゆっくりになるという現象が引き起こされるというものだ。それは、ドライバーが減速したいときに、車が加速してしまうということを意味する。
この不具合は、機構が磨耗し、寒い時期に結露するなど、「環境」によって状況が悪化したときにだけ生じると、同社は主張している。
【欧州ジャーナリストの視点】欧州でもくすぶり続けるトヨタ自動車のリコール問題
フリーランス・ジャーナリスト Ian Adcock氏
以下,『日経Automotive Technology』2010年5月号に掲載
あなたにお薦め
今日のピックアップ
-
ボルボのEV一覧表、未発売の旗艦SUV含む5車種を比較
-
無言の設計審査を積極的な発言の場に変えた、トヨタ時代のDR改革
-
ホンダの新型アコード、ボディー設計のキーワードは「ローテン化」
-
サンケン電気が驚きの世界最先端マイコン、22nm・ReRAM内蔵・RISC-V
-
欧州の環境性能試験団体、相変わらずエンジン車には厳しい評価
-
金型による成形部品の設計に必須「抜き勾配」と「アンダーカット」
-
関係者多数の改革プロジェクトでもめる、食い違う意見を擦り合わせる対処法は
-
三井化学が石化再編に向け前進、千葉地区のエチレン装置を2027年に集約
-
宇宙から船舶を撮影して送信、三菱重工が人工衛星向け物体検知AI
-
「トヨタとは逆を行く」、ホンダのハイブリッドシステムは1本に集約
-
ルネサスが大手メーカー初のRISC-Vマイコン、コアを独自設計
-
新入社員のOJT、50代のトレーナーではうまくいかない?
注目記事
おすすめのセミナー
注目のイベント
-
データサイエンティスト・ジャパン 2024
2024年3月29日(金)10:00~16:55
-
若手の離職防止につながる、マネジメント・チームづくりのポイント
2024 年 4 月 10 日(水) 10:00~12:30
-
ITモダナイゼーションSummit2024
2024年4月10日(水)、11日(木)12:45~17:50
-
【4月11日】最新HCIの特徴やメリットを学ぶ、参加者にはもれなくプレゼント進呈
2024年4月11日(木)
-
「ニッポンの未来図」――テクノロジーアップデート2024
2024年4月16日(火)14:00~15:00
-
【4月17日】AI活用につなげるIT基盤・組織・運用とは? 鍵は「Edge to Cloud」
2024年4月17日 (水)
-
【4月19日】データの活用と保護を両立、「段階的なDX」を実現するIT基盤とは?
2024年 4月 19日 14:00
-
【4月25日】ハイパーバイザーの基本を学ぶ、参加者にはもれなくプレゼント進呈
2024年4月25日(木)
-
日経クロステックNEXT 関西 2024
2024年5月16日(木)~5月17日(金)
-
人手不足を乗り越える 日本の産業界成長のシナリオ
2024年5月30日(木)開催予定
おすすめの書籍
-
次世代自動車2024
【4月30日まで早割実施中!】日経Automotiveが、激動する自動車業界の1年を振り返り、今...
-
現場で使えるガイドブックシリーズ Automotive SPICE 4.0 実践ガイドブック 入門編
日経BPでは、Automotive SPICE およびISO 26262のコンサルティング企業で...
-
次世代電池2024
次世代蓄電池の開発や応用展開の最新動向を徹底取材と調査に基づき詳説。蓄電池のみならず、蓄電技術も...
-
プラスチック大全
プラスチックを専門としない技術者にも分かりやすく、プラスチック製品を設計・成形する上で押さえてお...
-
自動車サイバーセキュリティ規格 ISOSAE 21434 規格準拠のポイント徹底解説
規定と仕様、対応手法を徹底解説。自動車業界が順守すべき自動車サイバーセキュリティ規格「ISO/S...
-
カーボンニュートラル燃料のすべて 電動化、水素に続く第3の選択肢
欧州でも注目を浴びる合成燃料などの「カーボンニュートラル燃料」。ゼロカーボン第三の選択肢の現状と...