2010年3月に開催されたジュネーブモーターショー(Geneva InternationalMotor Show)。各社が一斉に、ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)の新型車やコンセプトを公開したほか、今後の電動車両の投入計画や提携発表も行われた。

図 ジュネーブモーターショーの会場
主要メーカーとしては、GM社が出展しなかった以外、日欧米のほとんどのメーカーが展示ブースを設けた。

 ジュネーブモーターショーでは、ドイツVolkswagen社やドイツDaimler社がEV(電気自動車)/HEV(ハイブリッド車)の事業展開や導入計画について明らかにした(図)。まずVolkswagen社が2013年までにEV3車種、HEVは4車種を市場に投入することを発表。
 一方のDaimler社は、中国BYD社と技術提携し、中国市場向けに両社で独自ブランドの車両を開発することを明らかにした。このほか、展示会場では、1モータでEV走行もできるHEVや、発電用のエンジンを搭載するレンジエクステンダのEVに注目が集まった。クロスオーバー車も多数展示された。
 会場では、ドイツBMW社やドイツAudi社、ドイツVolkswagen社がそろって、1モータのフル・ハイブリッド・システムを公開した。1モータでもEV走行できる。
 BMW社は「Concept5シリーズ ActiveHybrid」を出展。これまで公開してきたハイブリッド車「X6 Active-Hybrid」と「7シリーズ ActiveHybrid」は、上級車への搭載を前提としたもので、組み合わせるエンジンがV型8気筒であった。今回は、組み合わせるエンジンが直列6気筒エンジンであり、同社は中型クラスの5シリーズクラスにハイブリッド車のラインアップを広げたい考え。

以下,『日経Automotive Technology』2010年5月号に掲載