三菱自動車は2010年2月17日、小型SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)「RVR」を発売した(図)。日本に続いて2010年秋までに、欧州、中国、米国の各地域で発売する世界戦略車だ。ただし現状では国内生産のみで、海外には輸出で対応する。

 価格は178万5000円から。競合車のベースモデルと比べて20~30万円安く設定した。ただし、エンジン排気量は競合車の2.0Lに対して1.8Lだ。
 小さい排気量で競合車と同等の走りを実現するため、軽量化にはこだわった。前のフェンダーは「デリカD:5」に続いて樹脂製とし、左右で3kg軽くした。鋼製の車体と一緒に塗装する。乾燥工程で高熱にさらされて変形するため、“仮止め”だけして生産ラインを流し、乾燥した後に最終組み付けをする。荷室の床板は、厚さ0.2mmの鋼板2枚で硬質ウレタンをはさんだ構造とし、PP(ポリプロピレン)を鋼管で補強した前モデルより30%軽量化した。
 Mg(マグネシウム)化も進めた。ハンドルロックボディを従来のZn(亜鉛)製からMg製として軽量化した。また、「G」グレードのステアリングに付くシフトパドルもMg製だ。

以下,『日経Automotive Technology』2010年5月号に掲載
図 三菱自動車の「RVR」
全長4295×全幅1770×全高1615mm、前のフェンダーは樹脂製。プである。(b)タントエグゼでは、ユーザーのニーズに合わせてセンターピラー付きにした。