トヨタ自動車は、新型ハイブリッドセダン「SAI(サイ)」を2009年12月7日に発売した。ハイブリッドシステムはレクサス「HS250h」と同じ。燃費も同じで10・15モードで23.0km/L、JC08モードで19.8km/L。

 価格は338万~426万円(消費税込み)で、価格帯はHS250hより約50万円安い。この点について、トヨタは「装備の差」と説明する。HS250hにあったLED(発光ダイオード)ヘッドランプやシートヒータ、ETCユニット、フォグランプなどを省き、ホイールの寸法を17インチから16インチにした。
 注目すべきは後ろ姿(図)、トランクリッド、ナンバーの上のガーニッシュが細い。加飾に頼らず“素材で勝負”した印象を与えている。
 これをコスト、質量を増やさずに実現するために、トヨタはトランクリッドを上下に2分割して成形し、後から接合した。接合部にスズキの「キザシ」とほぼ同時期に、日本車の車体として初めてレーザろう付けを採用した。

以下,『日経Automotive Technology』2010年3月号に掲載
図 SAIを後ろから見る
ナンバープレート上の飾りが細く、素材感”を前面に押し出す。