トヨタ自動車は2009年12月、家庭用電源で充電できるプラグインハイブリッド車(PHEV)「プリウスプラグインハイブリッド」の市場導入を開始した(図)。2010年前半にかけて、日・米・欧の法人や官公庁向けに約600台を供給する。2011年末には、個人向けに提供を開始する計画で、年間数万台規模で販売する。
プリウスプラグインハイブリッド(以下プリウスプラグイン)は、大容量のLiイオン2次電池を搭載したことで、電池による航続距離を23.4kmとベース車の約10倍に高めたのが特徴。家庭用電源で電池を充電してから走行できるため、ガソリン車やハイブリッド車よりも、走行コストを低く抑えられるメリットもある。
プリウスプラグインは、近距離であればEV(電気自動車)として利用でき、電池が少なくなると従来のハイブリッド車として機能する。「航続距離が短いというEVの不安を現時点で解消できるのはプラグインハイブリッド車しかない」(トヨタ自動車副社長の内山田竹志氏)と見る。