NEレポート
論文

ソース・コード静的検証による,ソフトウエア品質評価の意義

鷲崎弘宜氏 早稲田大学 理工学術院 准教授,国立情報学研究所 客員准教授
田邉浩之氏 オージス総研 ソリューション開発本部 組み込みソリューション部 第五チーム
小池利和氏 ヤマハ PA・DMI事業部 DMI開発部 DMIソフト開発グループ
インタビュー

事業仕分けなんて,やらずに済むのが理想

加藤 秀樹氏
内閣府 行政刷新会議事務局長
ワールド・レポート from ポルトガル

ソフトウエアで栄光を再び,大航海時代の外交路がカギ

ドキュメンタリー

SFの世界の品物を,安価で米国人の手に

日の丸家電を世界に売った男(第2回)
NEアカデミー
Liイオン電池古今東西 第5回

事故原因の多くは過充電,安全な電池を作るために(後編)

クローズアップ
  • モバイル:ミリ波通信にIntel社が殴り込み,最大7Gビット/秒の「WiGig」が正式策定
  • ディスプレイ:有機ELパネル特性向上に効く酸化物TFT,日本メーカーも開発に本腰
  • 医療エレ:新型の大腸用カプセル内視鏡,フレーム・レートの自動調整が可能に
キーワード

リン酸鉄リチウム(LiFePO4)

編集長から

 “ガラパゴス”と揶揄されてきた日本の携帯電話機市場。端末の高機能化という点では,世界のトップを走ってきました。その日本を含む世界の携帯電話機市場に今,大きな波が押し寄せています。「スマートフォン」と呼ばれる高機能機種が一大勢力となり,市場全体の地図を塗り替えようとしているのです。

 スマートフォン市場を牽引するのは,米Apple社の「iPhone」です。iPhoneの登場によって,これまでの携帯電話機市場の“ルール”は次々と変わっていきました。自社(Apple社)ブランドによる端末の販売,コンテンツやアプリケーション・ソフトウエアのオンライン販売,同じハードウエア(端末)を世界各国に出荷…。こうした新しいルールの下,Apple社以外に米Google社や中国の携帯電話機事業者などもスマートフォンを開発し,携帯電話機市場に攻め込もうとしています。

 こうした現象は一体,何を意味するのでしょうか。端末の基本設計の多くが標準化されるとともに,企画から製造まで水平分業化が進行することで,極端に言えば,誰でもスマートフォンを開発できる環境が整ったということに他なりません。当然,市場をめぐる競争は激しくなりますが,これまで海外市場で後塵を拝してきた国内端末メーカーからすれば,巻き返しのチャンスととらえることもできます。スマートフォン市場における競争の行方はどうなるのか,勝つためのカギは何か。こういった視点から最新号の特集「スマートフォン大競争」をまとめました。

 このほか最新号では,先日,米国ラスベガスで開催された2010 International CESの詳報解説「3Dにテレビの明日を賭ける,携帯端末に常時接続の波」,半導体のオリンピックと呼ばれる回路技術の国際会議ISSCC 2010に関するプレビュー解説「活気が戻る半導体開発,TSVやプリンテッドは新局面」なども掲載しております。ぜひ,ご一読いただければ幸いです。

日経エレクトロニクス編集長  田野倉 保雄