パイオニアが日米欧で次々にカーナビ特許訴訟

 パイオニアは2009年10月から11月にかけて,同社のカーナビ関連特許を侵害したとして,日米のナビ・サービス関連企業を次々と提訴した。日本ではナビタイムジャパンを,米国と欧州では簡易型カーナビ(PND)大手の米Garmin International Inc.を訴えた。ナビタイムに対しては「EZ助手席ナビ」の提供の差し止めと10億円の損害賠償を,Garmin社には米国へのPNDの輸入差し止めなどを要求している。パイオニアは「かねて,交渉してきたが合意できなかった」とする。

 訴訟の対象とした特許は4種類ある。いずれも取得が1990年代前半と古く,そのうち2種類は「ほぼすべてのカーナビに必要な権利範囲の広い特許」(カーナビ関連特許を多数手掛ける河野英仁弁理士)という。2種類とは,日米欧で対象とした特許で,一つは,カーナビにおいて,過去に入力した目的地の情報をメモリに格納し,その情報を次回の入力時に使うというもの。もう一つは,地図上に施設のアイコンを表示するという特許である。

『日経エレクトロニクス』2009年11月30日号より一部掲載

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