日本デバイス産業
存在感を取り戻せ
Part1●現状認識と将来展望
大不況後の一変した世界が
“ガラパゴス”産の技術を求めている
Part2●国内デバイス・メーカーの戦略
業界再編とファブライトは前提
復権のカギは新興国市場の攻略
Part3●装置メーカーの戦略
半導体・FPD依存を脱し新領域へ
事業モデルを根本から見直す
Part1●現状認識と将来展望
大不況後の一変した世界が
“ガラパゴス”産の技術を求めている
Part2●国内デバイス・メーカーの戦略
業界再編とファブライトは前提
復権のカギは新興国市場の攻略
Part3●装置メーカーの戦略
半導体・FPD依存を脱し新領域へ
事業モデルを根本から見直す
出典:294
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
日本のデバイス・メーカーが世界市場での存在感を失ってから久しい。半導体,FPDに続いて太陽電池でも,日本メーカーが海外勢に覇権を奪われる構図が生まれつつある。
日本のデバイス・メーカーは,2008年秋のリーマン・ショックに端を発する大不況の影響をまともに受けた。不況以前から続く業績低迷と相まって,「もはや復活の見込みはない」と断言する業界関係者も少なくない。だが,「存亡の危機」を「飛躍の契機」に変えるチャンスが生まれた。
2009年,かつて国内のエレクトロニクス業界の花形だった半導体メーカー各社が,業界再編,ファブライト化,製品と拠点の絞り込みへ,重い腰を上げて動き始めた。これらは,復活に向けた決め手となる戦略のように見える。
事業環境の激しい変化にさらされているのは,デバイス・メーカーだけではない。製造装置メーカーも従来と同じ発想では生き残れない。デバイス市場の成長鈍化やデバイス・メーカーの集約により,装置需要が飽和し,受注のリスクが増大したためだ。
デバイスの3次元化を実現する中核技術のTSV(Si貫通ビア)。このインパクトを具体的な応用例を示しながら紹介する。TSV研究の第一人者である東北大学大学院教授の小柳 光正氏と,高性能プロセサ開発をリードする米Intel Corp.が寄稿した。
米Add-Vision, Inc.は,スクリーン印刷で形成が可能な高分子型の有機ELディスプレイ(OLED)の実用化を進めている。圧倒的に低コストな有機ELを実現できる技術である。同社は,米国カリフォルニア州のScott Valleyに拠点を置くベンチャ企業である。
筆者が米国に渡ったのは,半導体デバイスのパッケージングや実装技術の開発に注力していたころである。あるベンチャ企業との共同開発の機会を得たためである。MCM(multi chip module)の全盛期で,このベンチャ企業はMCMの先端を走っていた。デカップリング・キャパシタを内蔵したSi基板に,プロ…
毎年恒例のデジタル家電の見本市「CEATEC JAPAN 2009」が10月6日から幕張メッセで開催された。今回の目玉の一つは,家電メーカー各社が出展する完成度の高い3D(3次元)テレビだという。
20nm台のメモリーの量産に,次世代のパターニング技術であるEUV(extreme ultraviolet)露光を適用できる技術的な見通しが付いてきた。EUV露光はこれまで,量産への適用時期を後退させることを繰り返してきた。
30nm以降のプロセスを使うLSI向け欠陥検査技術が,相次いで登場してきた。従来なら欠陥とならなかった30nm以下の微小欠陥を観察できるようにする。
サブピクセルのないカラー帯電トナー型電子ペーパーの技術開発を,千葉大学 教授の北村孝司氏のグループが進めている。
次世代住宅向けの直流給電システムや建材の研究開発を進めているパナソニック電工。同社の先行技術開発研究所 所長の藤岡透氏に,未来の住宅のイメージとそこで使われるデバイスについて聞いた。
電極材料の開発を手掛けるベンチャ企業のナプラが,TSV(Si貫通ビア)を実現する全く新しいプロセス技術を開発した。これは,深い貫通孔に導電体を充填するために使われているCuめっきを置き換える技術である。
米SIA(Semiconductor Industry Association)の発表によると,2009年9月における半導体の世界売上高は206億4000万米ドルとなり(3カ月の移動平均値,以下同),対前月比で8.2%増加した。
日本の電子部品産業は回復基調にあるものの,依然として前年実績に比べると出荷金額の目減りは大きい─。電子情報技術産業協会(JEITA)の電子部品部会が発表した2009年8月の「電子部品グローバル出荷統計」から,このような見方ができる。
エレクトロニクス機器市場における新興国の存在感が増すにつれて,半導体メーカーの役割が変わりつつある。新興国のエレクトロニクス・メーカーが,手っ取り早く安価な新製品を投入しようと,リファレンス・ボードを活用するためである。
「2009年第4四半期は強気の見通し」─。台湾AU Optronics Corp.(AUO)と台湾Chi Mei Optoelectronics Corp.(CMO)が第3四半期決算発表と同時に示した第4四半期の見通しの感想である。
こんなに落ちたのか。企業の時価評価額(11月4日現在)を調べていて驚いた。エレクトロニクス業界で日立製作所のそれはとうとうベストテンを脱落して11位。1兆円を割った。5000億円強のNECはベスト20からも滑り落ちて21位。