カーエアコンの冷房機構で重要なのがコンプレッサだ。従来のコンプレッサがエンジンの駆動力で動くのに対し、最近増えているハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)では、電動コンプレッサを使う。今後は小型・軽量化に向けて開発を進める。
サンデンは、1971年にカーエアコン用のコンプレッサの生産を開始した。現在は、欧州や北米、アジアに拠点を持ち、世界シェア25%である。
自動車業界では、世界レベルでの環境規制や燃費向上技術の進化の影響を受けて、エンジンのダウンサイジングやHEV(ハイブリッド車)・EV(電気自動車)化が加速している。
環境規制に対応する方法は、エンジンの効率を上げて過給機などを付加してエンジンを小型化する方法のほか、極力モータでの駆動時間を長くするHEVや、軽量化を図りながら高性能の電池を持つEVなど、その方法は自動車メーカーにより考え方が異なる。
3タイプのコンプレッサを用意
当社のエアコン用コンプレッサは大きく分けて三つのタイプがある。
現在の内燃機関の効率改善やダウンサイジングを必要とする自動車メーカーには、従来のエンジンからのベルトを介して駆動するタイプ。エンジン主体でモータをサポートとして使う車両(マイルドHEV)には、ベルト駆動とモータ駆動で運転できるハイブリットコンプレッサなどを供給している。
そしてモータを主体とする(ストロングHEV、EV)車両には、電動コンプレッサが供給できる。(図)。