自動車業界のコンサルティングを手掛けるオーストリアEFS社は、オーストリアMagna Steyr社の協力を得て、内装のプレミアム性を定量的に評価するスタディを実施した。この結果、プレミアム性、という観点から見た場合、日本車の内装にはまだ改善の余地があることが浮き彫りになった。

 今回のスタディの調査メンバーは、EFS社の行動科学、社会学、セールス&マーケティング、コスト計画の専門家と、Magna社の内装開発、内装デザイン、購買、生産などの技術に詳しい専門家の総計10人で構成した。
 調査対象となったモデルは欧州で販売されているCDセグメントの車種で、ドイツAudi社の「A4」、ドイツBMW社の「3シリーズ」、フランスCitroen社の「C5」、ドイツDaimler社の「Mercedes-Benz Cクラス」、ドイツOpel社の「Insignia」、チェコSkoda社の「Superb」、ドイツVolkswagen社の「パサート」、ホンダ「アコード」、トヨタ自動車の「レクサスIS」、マツダ「Mazda6(日本名アテンザ)」、富士重工業の「レガシィ」(旧型)、トヨタ「Avensis」、韓国Hyundai Motor社「Sonata」、中国華晨汽車の「BS6」の14台である(図)。
 評価の対象は、内装全体と19の内装部品で、そのうち空調グリル、センターコンソール、ダッシュボード、ドアトリム、運転席、シフトレバー、ステアリングホイール、サンバイザー、オーバーヘッドコンソールの9アイテムは、コストに詳しい3人によるコスト推定も実施している。

以下,『日経Automotive Technology』2009年11月号に掲載
図 今回評価の対象とした14台の車両の内装
左上から右下に、ドイツAudi社の「A4」、フランスCitroen社の「C5」、トヨタ自動車の「レクサスIS」、ドイツOpel社の「Insignia」、トヨタの「Avensis」、ドイツBMW社の「3シリーズ」、ホンダの「アコード」、マツダの「Mazda6(日本名アテンザ)」、チェコSkoda社の「Superb」、ドイツVolkswagen社の「パサート」、中国華晨汽車の「BS6」、韓国Hyundai Motor社の「Sonata」、ドイツDaimler社の「Mercedes-Benz Cクラス」、富士重工業の「レガシィ」(旧型)。