ロボットが優しく抱き上げ介護支援,理研と東海ゴムが商品化狙う
理化学研究所と東海ゴム工業が設立した理研-東海ゴム人間共存ロボット連携センターは,ベッドから人を抱き上げて車いすに移乗させるといった介護支援を目的としたロボット「RIBA(Robot for Interactive Body Assistance)」を開発した。同センターロボット感覚情報研究チームのチームリーダー向井利春氏は,「こうした介護支援ロボットはアイデアとして提案されていたが,実際に人を移乗させるのに成功したのはこれが初めて」と話す。
移乗とは,人をベッドなどから抱き上げ,移動し,車いすなどに抱き下ろす一連の作業のこと。介護施設などで行う被介護者ケアの一つだ。同センターが調査したある介護施設では,一人の介護者が1日約40回の移乗を行っており,大きな負担になっているという。
図は,この移乗作業を介護者の代わりにRIBAが行っている様子だ。自動化されているように見えるが,実は隣に立った女性(介護者)が指示を出している。「産業用ロボットでは決まった作業の正確な繰り返しが求められるのに対し,介護支援ロボットでは毎回,作業の状況が変化する。移乗させる人の体格は異なるし,ベッド上の位置も違う。これに柔軟に対応しなければならない」(向井氏)。
そのために,同センターが開発したのが「触覚ガイダンス」である。まず,RIBAの音声認識機能を使って,声を掛けることによって基本動作を選択する。次に,上腕,前腕,手などに400個以上組み込まれた触覚センサの配置されている部位を押したりなでたりして,ロボットの動作を指示する。その仕組みを詳しく見ていこう。
〔以下,日経ものづくり2009年10月号に掲載〕

























