GPSをソフトウエア無線化し,データ処理の一部をサーバーで実行

 GPS技術大手のスイスU-blox AGは,デジタル・カメラなどへの組み込みに向けたGPS受信システムの提供を開始した。このシステムを開発した英geotate社をU-blox社が2009年3月に買収し,ソフトウエアなどと組み合わせたサービスとして提供するものである。

 同システムは,従来のGPS受信ICを利用する場合に比べて,(1)組み込み機器側の負担が小さい,(2)位置情報(GPSデータ)の取得にかかる時間が大幅に短い,という優位性がある。さらに,(3)写真撮影した位置に関する情報を付加して利用する「ジオ・タギング(geo tagging)」が,より使いやすくなる,とする。

復号処理はサーバーで

 システムとしての最大の特徴は,GPSデータのベースバンド処理をRFICとは完全に切り離し,インターネット上のサーバーで実行する点である。カメラに組み込む部品点数を減らせるほか,ベースバンド処理を実行するマイクロプロセサも不要になる。

『日経エレクトロニクス』2009年9月21日号より一部掲載

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