放熱性が高く粘度も低い

 「機器の放熱対策に革新的な効果をもたらすと考えている」─。住友大阪セメントと利昌工業は共同で,電気絶縁性を確保しながら熱伝導率を従来に比べて大幅に高めた,液状のエポキシ樹脂「リコ・ジーマ・イナス」を開発した。熱伝導性は最大7.3W/m・Kと,汎用のエポキシ樹脂の約40倍に高まった。この放熱特性は金属酸化物に近いという。LED照明器具やモータ,電源部品などの熱対策部品への適用を想定する。

提供するのは,主材と硬化材を1対1の割合で混合して熱硬化する「2液型」と,主材と熱硬化材を混合済みである「1液型」の2種類。標準品として,2液型は熱伝導率が1,2,4,7W/m・Kの4種類,1液型は熱伝導率が1,2,4W/m・Kの3種類を用意する。

『日経エレクトロニクス』2009年8月10日号より一部掲載

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