パナソニックは,被測定物の垂直な面形状を最大誤差0.15μmで高精度にとらえられる接触式3次元測定機を開発した(図)。設置面積が約1m2と小型で,耐振性も持たせたため,量産ラインの脇に置いて抜き取り検査などに使うことも可能。2009年10月にパナソニックファクトリーソリューションズ(本社大阪府門真市)が「UA3P-Lシリーズ」として受注を開始する。

 これまで垂直面を1μm以内の誤差で測定できる3次元測定機はなく,またレーザなどを用いる非接触式測定機は,精度は高いものの被測定物の表面状態によって測定結果が左右され,外形寸法もかなり大きかった。パナソニックは,ハードディスク装置の流体軸受の内面に付けた溝の形状精度を高める必要性から,この装置を開発した。

〔以下,日経ものづくり2009年8月号に掲載〕

図●パナソニックが開発した垂直面の超高精度測定機のプローブ部分
中央にある円筒形の金属が被測定物。上から下りているプローブが被測定物を一定の微弱な力でなぞるよう,被測定物を載せているXYステージを動かす。右の写真は装置全体,左下はプローブ部分の拡大。