特集

やわらかい家電

ソフトが一新するネット対応
解説1

スマートグリッド

米国の次世代電力網が目指すもの
解説3

迷走するB-CAS見直し

2011年までの新方式実施は微妙
NEレポート
論文

無線で65チップを接続,SSDの体積を1/8へ

黒田 忠広
慶応義塾大学 理工学部 電子工学科 教授
インタビュー

目標は全世界動画DB,電子指紋技術の活用が鍵

Dale“Ty”Roberts 氏
米Gracenote, Inc., Senior Vice President and Chief Technology Officer
NEアカデミー
アナログ強化塾 第5回

完全デジタルPLL回路「ADPLL」を学ぶ

計測実践講座 第3回

高周波電力測定の信頼性を十分に確保できていますか

組み込み寺子屋2 第6回●プログラミング工程で使うツール出題と解説

品質を考慮してコードを作成し,実行可能な形式に変換

クローズ・アップ
  • 家電:地デジ世帯普及率がようやく60%超え,総務省はチューナー無料配布に期待
  • モバイル:上りの高速データ通信を生かし,カメラに活路を求める次世代PHS
  • クルマ:市販カーナビ,PNDが主役に,低価格品でも最新技術を投入へ
キーワード

都市鉱山

編集長から

 インターネットは我々にとって,もはや必需品となっています。技術やサービスの進化のスピードが非常に速く,膨大な量のコンテンツもあります。家電機器の設計者であれば誰もが,このインターネットに未来を感じていることでしょう。「インターネット・サービスと家電との融合」というフレーズも,聞き慣れた感があります。

 ただ,「融合」に向けた道のりは,そう簡単ではありません。家電とインターネットの相性は必ずしもよくないためです。例えば,テレビでGoogle社の動画サービス「YouTube」を視聴できるようにするのは難しいことではありませんが,次から次へと誕生する最新の動画配信サービスに対応していくのは容易ではありません。家電の機能が固定され,基本的にあとから機能を追加できないことが原因です。

 では,どうすればいいのか。インターネットを家電でも享受するには,新しいサービスを利用するために必要なソフトウエアを柔軟に組み込める構造が必須です。つまり,家電が新しいインターネット・サービスを利用するためのソフトウエアをダウンロードし,実行できるようにするのです。家電がパソコンのように柔軟性を備えた「やわらかい家電」に進化する必要がある,と言っても過言ではないでしょう。家電をやわらかくするためにはどのような技術が必要なのか,その技術は今,どこまで来ているのか――。こういった視点から,今回の特集「やわらかい家電―ソフトが一新するネット対応―」をまとめました。

このほか最新号では,米国の次世代電力網が目指す方向性をまとめた解説「スマートグリッド」,生き残りを賭けた再編が始まった国内半導体業界の動向に関する解説「最後の賭けに出られるか,正念場迎える国内半導体」,デジタル放送のスクランブルや有料放送のユーザー認証に使われているB-CASについての解説「迷走するB-CAS見直し」も掲載しております。ぜひ,ご一読いただければ幸いです。

日経エレクトロニクス編集長  田野倉 保雄