2013年における車載電装品市場は世界で10兆7960億円と2007年比で110%に拡大する──。富士キメラ総研がまとめた「ワールドワイド車載電装関連市場総調査version2008-2009(下巻:電子部品編)」からは、不況に苦しむ自動車産業が2010年ごろから回復に向かい、それに伴って車載電装品の市場規模が拡大していく見通しが明らかになった。
 同調査の対象は、センサ6品目、ディスプレイ6品目、センサモジュール12品目、受動部品7品目、半導体デバイス9品目、その他部品(ワイヤハーネスなど)8品目の合計48品目(表)。同社は調査結果を2008年秋に発表したが、リーマンショック以降に自動車需要が激減したことを受けて12月に修正。今回の結果は修正したデータを基にまとめたもの。
 車載電装品の市場は自動車の生産台数に大きく左右される。同社は2007年の世界自動車生産台数を7310万台、2008年を7150万台、2009年を6322万台とみている。これに伴って、2007年に9兆8145億円あった世界の車載電装品の市場は、2009年には8兆3545億円まで落ち込むと予想している。
 しかし、2010年ごろから自動車生産が回復に向かうことから、2012年には10兆円を超え、2013年には2007年を10%上回る規模に拡大するとみている。

以下,『日経Automotive Technology』2009年7月号に掲載
表 車載電装品の世界市場予測
48品目についての2013年の市場規模は10兆7960億円と、2007年の110%を予測している。(出典:富士キメラ総研)