AMPで無線LANを使いこなす

 デジタル・カメラとケータイで,写真や音楽データなどを無線で瞬時にやり取りできる─。Bluetoothの標準化団体「Bluetooth SIG」は,同規格の最新版「3.0+High Speed(HS)」を公開した。特徴は,既存のBluetoothにIEEE802.11(無線LAN)のMAC層や物理層を追加できること。Bluetoothの対象機器同士での接続のしやすさと,無線LANの高速性の両立を狙う。無線LANの種類にもよるが,最大データ転送速度は従来の3Mビット/秒から8倍程度に高められる。

 無線機能を有する機器の設計者にとって,Bluetoothと無線LANを共に 実装するチップやモジュール,いわゆるコンボ品が使いやすくなる。部材コストの上昇を抑えつつ,通信用アプリケーション開発の負担を減らせる。例えば,現行のコンボ品に二つの規格の使い分け機能を含むソフトウエアを追加すれば,3.0+HSに対応できる。対応ソフトウエアを米Atheros Communications,Inc.や米Broadcom Corp.,英CSR plcが発表した。

『日経エレクトロニクス』2009年5月18日号より一部掲載

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