マルチコア技術を手掛けるベンチャー企業のトプスシステムズとトヨタ自動車,日本ユニシスは,3次元コンピュータ・グラフィックス(3D CG)における画像レンダリング手法の一種である「レイ・トレーシング(光線追跡)」をリアルタイムに行うための専用LSIを開発中であることを明らかにした。レイ・トレーシングに特化した専用のヘテロジニアス型コアを1チップに73個集積し,このLSIを9個結合する。解像度はHD(1920×1080画素)で,800TFLOPS相当の演算を実現することを狙う。

 現在はシステム全体のアーキテクチャ検討およびアプリケーションの並列性解析にメドを付けた段階で,今後,詳細設計を行ない,ASIC化を目指す。45nm世代の製造技術を用いる予定で,動作周波数は750MHz,トランジスタ数は1億3000万個,チップ面積は17mm角となる見込みである。

9コア×8クラスタのチップを9個結合
『日経エレクトロニクス』2009年5月18日号より一部掲載

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