世界同時不況の逆風を突き,販売面で好調な滑り出しを見せたホンダの新型「インサイト」。ハイブリッド車でありながら,189万円という低価格が顧客の消費心理を刺激し,2009年2月6日の発売から約1カ月半の3月23日の時点で「受注が2万1000台を超えた」〔同社四輪事業本部開発企画室(RAD)主幹の阿野則夫氏〕。
世間の耳目を集めるこの小型ハイブリッド車を造る工場が,三重県鈴鹿市にある鈴鹿製作所*。同社は2009年3月25日,この鈴鹿製作所でインサイトのハイブリッド・システムの組立工程と完成車組立工程,「フィット」の溶接工程などを報道陣に向けて公開した(図)。
*)敷地面積は89万m2で,建屋面積が54万4000m2。2009年3月25日時点で8500人の従業員が働き,生産台数は1日当たり1610台。9車種を生産する。
〔以下,日経ものづくり2009年5月号に掲載〕