回転式めっきの自動化設備
回転式めっきの自動化設備
自動化設備は幅6m,全長30mに及ぶ。現在,2ライン配備している。稼働は2008年7月。

 佐和鍍金工業は,電気めっきや無電解めっき,イオン・プレーティングといった各種めっきをはじめ,化成処理,電着塗装など,多様な表面処理に対応する。主力のめっきを中心に,めっきする金属の違いまで含めれば50種類以上に及ぶ表面処理法を活用し,自動車や液晶/半導体製造装置,機械関連部品や建築用部材など幅広い分野の量産加工に進出している。小さなものでは粒径2μmの樹脂部品,大きなものでは長さ3mの金属製機械部品のめっきに対応した実績がある。

自動化と品質にこだわる


 佐和鍍金工業には二つのこだわりがある。一つは自動化だ。めっき業界では手作業に頼る工程が少なくないが,同社では71の自動機を配備するなど,徹底した自動化を進めている。「人は器用なので,数が少なければ難度の高い加工でもこなせる。しかし,それでは量産に対応できない」と佐和鍍金工業社長の佐和吉敬氏は話す。たとえ段取りなどに手間がかかったり,設備投資の負担が重かったりしても,機械を活用するのが同社のやり方だ。
〔以下,日経ものづくり2009年4月号に掲載〕