プリント基板に近いプロセスで製造

 ここ数年,急速に普及が進み,携帯機器の小型化などに大きな威力を発揮してきたウエハー・レベルCSP。ウエハー状態のままで一括してパッケージの封止を行った後に個片化することにより,ベア・チップ大の超小型パッケージを実現できる。かつてはパッケージ寸法が数mm角の品種が主流だったが,最近は 5mm角程度の比較的大きな寸法の品種も増えつつある。実用化当初は数個だった外部端子数も150個以上に増やすことが可能になってきた。携帯機器を中心に,電源ICからマイクロプロセサまで,用途は幅広い。

 こうした状況下で,ウエハー・レベルCSPの新たな製造方法が登場した。三洋電機が,最近市場に増えつつある5mm角以上の寸法のウエハー・レベル CSPについて,パッケージ組み立てコストを大幅に下げられる工法「jCuReS」を開発した。同社は明らかにはしないが,パッケージ組み立てコストを従来の1/2程度に下げられる可能性もある。

『日経エレクトロニクス』2009年4月6日号より一部掲載