【連載】新基準新規制 クルマの機能安全 ソフトウエアの機能安全は ハードウエアと違う考え方が必要

「機能安全」という新しい概念がクルマにも導入されようとしている。機能が故障した場合でも安全性を確保する仕組みのことで、考え方自体は従来からあるが、これを自動車向けに規格化する作業が進んでいる。


 「機能安全」とは、機能が故障した場合でもシステムの安全性を確保する仕組みである。機能安全に対して「本質安全」という言葉がある。本質安全とは、危険の原因を取り除くことによって安全性を確保するという概念。鉄道の踏み切りにおける安全確保を例にとると、鉄道を高架にして踏み切りをなくす、というのが本質安全の考え方にのっとった対策といえる。

IEC 61508と関連規格
IEC 61508と関連規格
IEC 61508は全分野の基本規格。現在自動車分野を対象とした機能安全規格であるISO 26262が策定作業中。(ヴィッツ服部博行氏の資料を元に本誌が作成)