【解説】触媒の貴金属 使用量を減らす

貴金属使用量を減らした新しい触媒の実用化が相次いでいる。自動車メーカーには、貴金属使用量低減による低コスト化と、排ガスの浄化性能の向上を両立させたいとの狙いがある。新技術の適用で、従来比50~70%の大幅な低減を実現する例も出てきた。

 自動車メーカーが相次いで、ガソリンエンジンに使用する触媒の貴金属使用量を減らす技術を実用化した。日産自動車は、2008年11月に発売した新型「キューブ」で触媒の単位体積当たりの貴金属使用量を従来比50 %減らす「超低貴金属触媒」を採用(図)。マツダは2009年に世界で発売する新型「アクセラ」から、同じく従来比70 %減らす「シングルナノ触媒」を適用する。

日産自動車の新型「キューブ」
日産自動車の新型「キューブ」