ボディ軽量化の有効な手段として期待されるPC(ポリカーボネート)を使った樹脂製ウインドー。一部の量産車で採用例はあるものの、本格的な採用はこれからだ。ガラスからの移行を阻んでいる最大の原因は、PCの耐傷付き性を改善する表面処理コストの高さ。製造プロセスの見直し、他の部品との一体化などによる低コスト化を図る動きが加速している。
現在クルマに使われているガラス製ウインドーをPCなどの樹脂に置き換えた場合、およそ40 ~50 %軽量化できる。例えば、車両質量800kgの3ドアハッチバック車の試算では、前面を除いたその他のウインドーに厚さ3.2mmのガラスを使うと質量は16.6kgになるが、厚さ4mmのPCに置き換えれば6.7kg軽くできる。また、ミニバンでは43.5kgのガラス製ウインドーをPCにすることで21.7kgに半減できる という(いずれも米Exatec社の試算)。
樹脂製ウインドーの主な採用例