【直言】ものづくりで「チームジャパン」 その圧倒的な実力を見てみたい

 日本の製造業は欧米の技術を学ぶところから始まったが,それに日本固有の技術を加え,専門技術を磨き,QC,IE,VEなどの改善技法を取り入れて世界を席巻するに至った。日本製品に対しては,「独創的」「機能本位」「高性能」「故障知らず」「低価格」「コンパクト」といったプラスのイメージが世界的に定着している。しかし,最近の日本製品の多くは,大型で総花的,豪華・高級志向に陥っており,これまでの強みが生かされていない。これでは,現在の世界不況が回復しても,厳しい時期を経て購買意識が変わった消費者が,再び日本製品を買ってくれるのかと,心配になる。(以下,「日経ものづくり」2009年3月号に掲載)

さっさ・まつね
さっさ・まつね
1946 年4月に日立建機に入社し設計を担当。1998年にイタリアFiat社との合弁会社に出向。2001年に日立建機に復帰,日本VE協会東日本支部長にも就任。2006年11月に物流資材会社の波南(本社茨城県土浦市)の社長に就く。