薄型テレビをさらに薄くし,テレビの設置スタイルを「壁張り」「壁寄せ」といったレイアウト・フリーに─。

 このコンセプトを大きく進展させるPDPテレビを,パナソニックが発表した。表示部を最厚部でも24.7mmに抑え,かつ1080p(1920×1080画素,プログレッシブ)のHDTV映像をチューナー部から表示部へ業界で初めて非圧縮で無線伝送できる。

 これまでも無線伝送できる「超薄型」テレビはあった。ただし,1080p映像を720p(1280×720画素,プログレッシブ)や 1080i(1920×1080画素,インタレース)に落としたり,さらには圧縮したりして伝送するため,レイアウト・フリーと引き換えに画質を高めにくかった。テレビの超薄型競争に遅ればせながら参入したパナソニックだったが,今回の「VIERA Zシリーズ」によって,高画質化とレイアウト・フリーの両立という次なる技術競争で先行できる立場になったといえよう。