軽薄短小かつ高機能な機器の実現には,特別な部品追加や大幅な設計変更を避けつつ,放熱性能を最大限に高める必要がある。そのためには,簡易モデルと熱流体解析の活用が不可欠だ。今回は,この二つを組み合わせて熱的な課題をあぶり出し,解決方法を検討する手法を解説する。(宇野 麻由子=本誌)

大橋 繁男
日立製作所 機械研究所 第一部冷却実装ユニット 主任研究員

 家電機器に新しいコンセプトや付加価値を盛り込むに当たり,放熱は課題の一つとなっている。設計時に放熱を十分考慮しなければ,製品の実現が難しいこともある。