トヨタ自動車 トヨタ第2乗用車センター 製品企画 チーフエンジニア 中嶋 裕樹氏 小さいクルマの安全技術は 大きなクルマに転用できます


 トヨタ自動車が2008年11月に発売した小型車「iQ」は、同社が“マイクロプレミアム”と呼ぶ新しいカテゴリーのクルマだ。軽自動車よりも全長が約40cm短い車体に大人3人と子供1人が乗れる。小さい車体だが、高い安全性能を備える。開発責任者の中嶋裕樹氏に、iQを商品化した狙いや背景を聞いた。( 聞き手は小川計介)

―とにかく全長が短いクルマです。
 小さいけれども、広い室内空間と安全性を両立させる数々の技術をiQに集結しました。これらは「ガソリンエンジンからハイブリッドシステムへの置き換え」のような全く新しい技術ではありません。しかし、これまで一部の車種にしか使われていなかったような技術を集めて、汎用的なクルマで実用化したという点で意味があります。