12ビットA-D変換器に向けて設計した周辺回路を,16ビット以上の品種にそのまま使ってトラブルが発生する場合は多い。分解能が高い品種を使いこなすには,周辺回路の設計にコツがある。そこで今回は,特に重要なオペアンプの選び方や,バッファ用コンデンサの必要性などを解説する。(清水直茂=本誌)

中村 黄三
日本テキサス・インスツルメンツ アプリケーション技術部 エンジニアリング・エキスパート

 「A-D変換器の分解能を12ビットから16ビットに変更してみたところ,思いもよらなかった問題に直面した」という話をよく聞く。これらの問題の多くは,周辺回路の設計に原因がある。