【連載講座】軽く安くする材料・加工技術 第14回 電磁成形を利用した アルミの組み立て接合

神戸製鋼所はアルミニウム合金の電磁成形技術を開発した。最初の採用例は日産自動車が「GT-R」ほかに採用した拡管技術である。その後、縮管、拡管だけでなく平板の成形、接合などの開発にも着手している。拡管の一種としてフィッティングフランジ、かしめも提案している。

神戸製鋼所 アルミ・銅カンパニー 技術部
基礎研究室 接合グループ主任研究員
今村美速


 自動車を軽量化しようとすれば、鋼製の部品をアルミニウム合金製に置き換えることは定石だろう。当社はアルミへの材料転換を自動車メーカーにお勧めする立場にいるのだから、利点を並べるセールストークをしようとすればいくらでもできる。現実に、用途によっては素晴らしい素材であることは理解しており、スペースフレームのように徹底的なアルミ化を提案することもある(図)。

【連載講座】軽く安くする材料・加工技術
アルミのスペースフレーム
軽くするには最高の構造である。