マツダの次世代ロータリーエンジン「16X」

 マツダは2010年代初めに実用化する次世代ロータリーエンジン「16X」の技術概要を「AT International 2008」のフォーラムで発表した(図)。S/V(燃焼室表面積/燃焼室容積)を小さくして冷却損失を減らし、後期燃焼を抑制して燃費の改善を狙う。

 ロータリーエンジンは、三角形のロータがまゆ型のハウジング内部を回転しながら、吸気、圧縮、燃焼、排気の工程を繰り返す。ロータが三角形のため、一つのロータ1回転で3回の爆発がある。
 新開発の16Xは、同社唯一のロータリーエンジン搭載車「RX-8」に搭載する排気量0.65L×2ロータの「13B」の後継エンジンとなる。13Bを初めて搭載したのは、1973年に登場した「ルーチェAPグランツーリスモ」であり、基本的なディメンジョンに手を入れたのはこれ以来だ。

マツダの次世代ロータリーエンジン「16X」
マツダの次世代ロータリーエンジン「16X」
燃焼室は2本の点火プラグがある部分の左側となる。