【解説】ネオジム系磁石で車載モータを小型化

クルマ1台当たりの車載モータの数は、上級車では120個に上る。モータの数が増えたことで、自動車メーカーは、車両軽量化を進めるために軽いモータの採用に力を入れている。2009年には、モータを50%小型化するネオジム系ボンド磁石の量産が始まり、従来のフェライト磁石の置き換えが本格化する。

 岐阜県関市、2009年5月の操業開始に向けて新しい磁石工場の建設が進んでいる。愛知製鋼が開発したネオジム系ボンド磁石「マグファイン」の生産工場だ。
 同社の計画では、マグファインの生産は急速に立ち上がる。磁粉の質量で表現すると、2008年は30トン/月と“実験室レベル”の生産量だが、関工場が立ち上がる2009年には一気に30倍の1000トン/月、2010年以降には2000トン/月と量産を拡大する。

新型「クラウン」
新型「クラウン」
電動シートのモータの永久磁石に、ネオジム系ボンド磁石を採用した。従来のフェライト磁石と比べてモータを50%小型化した。