【開発の鉄人 現場をゆく】付加価値は創るもの

 発泡スチロールといえば,魚屋や市場で見掛けるトロ箱を思い浮かべる人が多いだろう。発泡比率にもよるが,かさ比重が0.01の超軽量成形体である。ほとんどが空気なので断熱性能に優れ,しかも構造物としての強度もある。氷などを入れて鮮魚などの魚介類を運搬するのには,最適といえる。
 その発泡スチロール,身近にあふれている。トロ箱のほかにも家電製品などの緩衝材として製品を保護しながら運搬する際に役立っているし,屋根裏の断熱材や,最近では道路の軽量基盤材としても使われている。(以下,「日経ものづくり」2008年10月号に掲載)

図●工場内の設備
図●工場内の設備