長岡 良富氏
けいはんな新産業創出・交流センター理事長 センター長

 京都,大阪,奈良の3府県にまたがる,いわゆる京阪奈地区の学術都市・研究都市「けいはんな学研都市(関西文化学術研究都市)」。今,この地を医療産業などの集積地にしようとする「光医療産業バレー構想」が進んでいる。この構想をはじめとして,同地区で生まれた技術の産業化を支援する,けいはんな新産業創出・交流センターを率いるのが,松下電器産業 AVC社で副社長 技術担当まで務めた長岡良富氏である。光医療産業バレー構想の概要や,医療産業に懸ける狙いなどを聞いた。

─光医療産業バレー構想とは,どのようなものでしょうか。

 けいはんな学研都市や,その周辺で研究開発が進んでいる先進の光技術を医療産業などに応用して,産業クラスターを形成しようというものです。この地域は,日本原子力研究開発機構や大阪大学,京都大学など,世界的にも優れたレーザ技術を有する研究拠点を数多く抱えています。先端のレーザ技術を医療産業に展開できれば,この地域の大きな強みになります。