【勘どころ幾何公差 第6回】公差記入枠と寸法のバリエーション

 幾何公差を誘導形体(穴や軸の中心線など)に指示する場合は,公差記入枠から伸ばした指示線の矢を寸法線の延長線上に置かなければならない(ISO/JIS)。特に難しい規定ではないため,実際の図面に描くのに手間はかからないはずだ。
 ところが,寸法線と幾何公差の組み合わせではなく,寸法公差と幾何公差の組み合わせとなると意外に難しい。ISO/JISの規格書では原理・原則を必要最低限の図形で解説しているため参考例が少なく,分かりにくい。さらに,記入スペースが限られている実際の図面では,規格の例がそのまま使えないことが多いからだ。(以下,「日経ものづくり」2008年9月号に掲載)

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