【ドキュメント工場 最終回】山本製作所/平準化への道

 「きりーつっ!」
 2008年1月中旬,農機メーカーの山本製作所(本社山形県天童市)東根工場の大会議室には,同工場のカイゼン・メンバーや,他社からカイゼンを学びに来た研修生ら100数十人が集まっていた。司会者の掛け声を合図に,一人の男が勢いよく前方に飛び出す。
「礼っ」
「よろしくお願いしまーす」
 この男の名は山田日登志。ムダとりコンサルタントとして,全国の工場を渡り歩く人物である。山田は軽く会釈をするや,一息に話し始めた。(以下,「日経ものづくり」2008年8月号に掲載)