【連載】新基準新規制

日欧並みに厳しい燃費規制の導入を目指したカリフォルニア州の提案は、米環境保護局(EPA)によって却下された。代わって成立した燃費基準は、大幅に後退した内容。このため米運輸省(DOT)は、連邦基準よりも厳しい基準を提案している。


 米国の燃費規制については、本誌2008年1月号(p.122)で、ライトトラックのCAFE(企業平均燃費)規制の強化と、カリフォルニア州規制の動向を紹介した。カリフォルニア州の燃費規制案は、2009 年から2016 年にかけて、CO2(二酸化炭素)排出量を36%削減することを求めるもの。
 走行距離1km あたりに換算すると、2016 年時点での車両1 台当たりのCO2排出量を企業平均で127g/km に抑えることが必要で、これは欧州の燃費規制(2012 年までに企業平均のCO2 排出量を車両1台あたり120g/km以下に抑えること)よりは緩いものの、日本の2015年燃費規制(137.5g/km、加重平均した規制値16.8km/Lからガソリン1LあたりのCO2 排出量を2310g として換算)よりも厳しい水準だ。大型の車両が多い米国メーカーにとってはかなり厳しい規制値といえる。

各地域の燃費規制
各地域の燃費規制
各地域の燃費規制をCO2排出量にそろえて換算した(ガソリン1LあたりのCO2排出量は2310g とした)。米国の燃費規制は、連邦基準より厳しい米運輸省(DOT)の提案でも、日欧よりは緩い。