ホンダ「フリード」

 ホンダはコンパクトな車体の新型ミニバン「フリード」を2008年5月に発売した(図)。従来の「モビリオ」は、大人が使うには3列目シートがやや狭く、ミニバンとして十分認知してもらえなかったとの反省から、フリードでは十分なスペースを確保した。

 ホンダの調査によれば、国内で排気量2.0L以上のクルマに乗っている人の6割、1.8 ~2.0Lクラスに乗っている人の4割は、買い替えの際に、より下のクラスに乗り換えているという。つまり世の中全体としては、かなりダウンサイズ傾向が出ているわけだ。
 一方で、フリードが属する1.5Lクラスの小型ミニバン市場は、2004年をピークに減少しており、直近ではミニバン全体の7%に過ぎない。本来ならダウンサイジングの受け皿として期待していいはずの小型ミニバン市場が伸びないのはなぜなのか。

ホンダの新型ミニバン「フリード」
ホンダの新型ミニバン「フリード」
3列目にもしっかり座れるパッケージングを追求した。