文具は成熟した製品群であるため,部品構成や各部品の持つ機能が決まっており,新しい機能を加えにくい。特に,ボールペンやシャープペンシルといった筆記具は,新しいものが出てこないアイテムといわれる。
ところが最近,機構を改良して新しい機能を持たせた文具が次々と発表されている(図)。いずれも,表立っては不満として現れないものの,使い手が「そういえば,こんなところが使いにくかった」と思えるような隠れた不満を発掘し,その解決策を提案するものだ。(以下,「日経ものづくり」2008年6月号に掲載)
図●機構に工夫を凝らした文具