日経オートモーティブ 連載 自動車部品進化論

シートベルトの役割は、乗員の車外への放出防止をはじめとして、人体への衝撃の軽減、エアバッグなど他のシステムとの連携、プリクラッシュセーフティへの対応など多岐にわたる。1963年に日本で初めて量産車に標準装備されたシートベルトを供給したタカタに今後の方向性を聞いた。


 1978 年、米国で自動車の安全性を評価するプログラム、NCAP(New Car Assessment Program)が始まってから、クルマの安全性への意識が高まった。それ以後、1995 年には日本でJNCAP、1996 年には欧州でEuroNCAPが始まった。
 各種の安全装置のうち、最も初期からあるシートベルトの役割は大きい。衝突時に乗員を拘束して車外への放出を防ぐほか、他の装置が正しく働くことを支援する。特に最近重要となっているのは、事故の瞬間に乗員が受ける加速度のピークをいかに下げるかだ。

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