第1部<将来展望>
部品技術の進化が
ケータイにHDTV対応を迫る

 携帯電話機に,HDTV動画を処理する機能が組み込まれる。周囲の機器と,高品質の動画データをやりとりするインタフェースや,高速転送のメモリ・カードなどを搭載する。部品技術の急激な進化が,これらHDTV対応を強く後押しする。これを契機に,携帯電話機は大きく変わりそうだ。もっと周囲と連携する機器になる。携帯電話機の機能分離も,始まるかもしれない。

第2部<要素技術>
ハイビジョン・ケータイ目指し
プロセサが先陣を切る

 HDTV対応の携帯電話機の実現に向けて,部品メーカーが具体的な動きを見せ始めた。720p対応のアプリケーション・プロセサは既に登場し,2008年には1080pに対応しそうだ。2009年には携帯電話機向けのHDMIコネクタが搭載され,非圧縮のHDTV動画をデジタル機器に伝送できるようになる。地上デジタル放送を受信できる「フルセグ・チューナー」の開発も進んでいる。携帯電話機に搭載できる超小型のプロジェクターもHDTV対応を目指す。