第1部<未来を引き寄せる>
高速連写と画像認識が
ユーザー体験に革命を起こす

 第2世代デジタル・カメラの萌芽が始まった。中核機能は,高速連写技術と画像認識技術を用いたオート・シャッターである。画像認識技術は,写真を「見る」機能も変えるだろう。もはやカメラ自体はどの企業でも作れる。今,問われているのは,ユーザー体験を刷新する企画力である。それをいち早くものにしたメーカーが,第2世代の勝者になる。

第2部<現行機分析>
高速連写カメラ「EX-F1」を体感
新味豊かなるも課題あり

 600万画素で60フレーム/秒─。ソニーが衝撃的な連写速度を実現できるCMOSセンサを学会発表してから約2年。カシオ計算機が,同センサを搭載したデジタル・カメラ「EX-F1」の試作機を公表してから約半年。首を長くして待ち続けたこの機種を,ようやく試用することができた。