「まさか,あの新潟精密が─」。

 電子部品業界に衝撃が走った。高密度実装や無線ICの開発で知られる新潟精密が2008年1月31日,民事再生手続きの開始を申し立てた。

 新潟精密は近年, AM/FMラジオや無線通信のRF回路をCMOS製ICで実現する「RF CMOS」で高い水準の技術を持ち,国内外で注目を集めていた。2007年4月には米Intel Capital社から10億円の融資を受けたほか,同月にリコーと提携してワンセグ・チューナーなどの開発を手掛けていた。