日経オートモーティブ 新車レポート

2007年1年間で10万台を販売し、軽自動車販売ランキングで3位と健闘したダイハツ工業の「タント」。2007年12月に発売した2代目は、Bピラーをなくして左後ろドアをスライドドアとした。トヨタ自動車の「アイシス」では実用化されているが、軽自動車では初の構造だ。社内の子育てユーザーを集めたクリニックで使い勝手を検証しながら開発を進めた。

 2003年に発売したタントは、軽自動車として最大級のスペースを持つ背高ワゴンとして、ダイハツの基幹車種に成長した。発売後半年で上級モデルとなる「タントカスタム」を追加し、昨年は月平均8300 台ものペースを維持したのだ。
 2代目となる新型は、「ムーヴ」「ミラ」で刷新した新しいプラットフォームを採用した上で、「広さ、使いやすさを突き詰めた」(開発責任者の商品開発本部軽開発ブロック主査、本岡豊司氏)。デザイン面ではタントの特徴であるAピラー前の四角形のサブウインドーを踏襲しながら、フロントウインドーをより前進させている(図)。

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図●ダイハツ工業の「タント」
タントと上級モデルの「タントカスタム」を合わせて月間6000台の販売台数を狙う。同社の基幹車種の一つ。