【開発の鉄人 現場をゆく】浜の真砂は尽きるとも

 手作り模型に夢中になっていた少年時代に,一番世話になったのがモータだ。乾電池で回るDCモータの当時の値段は,確か,100円くらいだったと覚えている。基本的には当時も今も構造は変わらないし,値段もそんなには変わっていない。だからというわけではないが,小型DCモータの開発に注力している企業は意外に少ない。
 そんな中,同じサイズで1.5倍高いトルクを発生するモータを開発した企業がある。埼玉県は狭山市にある狭山精密工業だ。コアレスモータのコイルにある工夫を施し,小型DCモータの新たな可能性を切り開こうとしている。(以下,「日経ものづくり」2008年1月号に掲載)

図●小型ギアヘッド
図●小型ギアヘッド
小型で高トルク,長寿命がウリだ。