【グローバル工場安全 第10回】ロボット設備のリスク低減事例

 前回までは,法令や規格に基づいた安全に関する原理・原則を説明してきた。今回からは,実際の設備におけるリスクアセスメントやリスク低減方策の事例を紹介していく。  今回は,当社(IDEC)の「ロボット制御セル生産システム」を事例として取り上げる。この設備は,機械化による大量生産から多品種変量生産に移行する際,生産性と安全性の両立を目指して開発したもの(図)。2台のロボットのほか「治具モジュール」「部品供給モジュール」「特殊作業(塗布/はんだ 付け/切断)モジュール」などのモジュール,操作部(HMIユニット)で構成されており,産業用リレーなどのセル生産を行う。(以下,「日経ものづくり」2008年1月号に掲載)

図●ロボット制御セル生産設備
図●ロボット制御セル生産設備
多品種変量生産を可能としたシステム。設計段階からのリスクアセスメントの導入により,生産性と安全性を両立している。