【メカトロ講座 -茶運び人形開発計画 第10回】組み込みソフトの開発方針

 我々はこれまで,茶運び人形に使うマイクロ・コントローラの検討や,茶運び人形の主要部となる走行部や腕部・手部の機構・機能と制御方法についての概念設計を進めてきた。これらの進展に伴い,茶運び人形の制御に使うソフトウエアの開発方針についても検討を始めることにした(表)。  茶運び人形では,コンピュータボードを搭載し,同ボード上のROM(読み出し専用メモリー)に制御のためのソフトを書き込む。要するに,茶運び人形を対象とする組み込みソフトを開発しなければならない。その開発に向け,どのような開発環境を整備し,どのような準備作業を進めておく必要があるのかを明らかにすることが,ここでの狙いだ。(以下,「日経ものづくり」2008年1月号に掲載)

表●開発設計の各過程で必要となる検討項目
表●開発設計の各過程で必要となる検討項目
今回は,設計論としての「システム設計」およびソフトウエアとしての「プログラミング技術」に関する部分を取り上げる。