【特報】製品安全・メーカーが約束すべきこと

ここ数年,メーカーに対する消費者の信頼を揺るがすような製品事故が相次いで起きている。その原因は,経年劣化,ユーザーの「誤使用」,ユーザーによる改変とさまざま。これらの問題に技術者はどう向き合えばよいのか。数多くの製品安全問題を手掛けてきた弁護士が,法的な観点および社会的評価の観点から解説する。(本誌)

 昨今,随分昔に出荷した製品で起きた経年劣化に伴う製品事故の問題が話題になった。また,従来はユーザー側の「誤使用」で済まされたであろう事故やユーザーの改変により起きた事故でも,メーカーの設計ミスが問われ得るようになっている(表)。  製品の安全性をいつまで保証すればよいのか。あるいは,誤使用や改変に対してどこまで配慮すればよいのか。技術者なら誰しも悩むところだ。(以下,「日経ものづくり」2008年1月号に掲載)

表●ここ最近の製品事故
表●ここ最近の製品事故
どこまで配慮すればよいのか考えさせられる事故が相次いでいる。