【速報】川崎重工業,摩擦かくはん接合を鋼に適用,接合部の非破壊検査技術も開発

 川崎重工業は,摩擦かくはん接合を鋼に適用する技術を開発した(図)。同接合技術は,抵抗スポット溶接を代替するもの。これまではアルミニウム合金などの軽金属を対象に適用されていた技術だが,鋼にも使えるようにした。
 摩擦かくはん接合とは,円柱の先端にねじのような突起を設けたツールを使い,重ね合わせた2枚の板(ワーク)に対して同突起を回転させながら押し付けることで,2枚の板を点接合するものだ。ワークは回転する突起との間に生じる摩擦熱によって軟化し,それにより突起がワーク中に入り込む。その結果,突起周辺に塑性流動が発生して上下の板がかくはんされ一体化する。(以下,「日経ものづくり」2008年1月号に掲載)

図●摩擦かくはん接合の鋼への適用例
図●摩擦かくはん接合の鋼への適用例