日経オートモーティブ Inside Story

 2007年10月に開幕した第40回東京モーターショーの北ホール、2輪車のホンダ展示ブースに、市販予定の新型2輪車「DN-01」がワールドプレミアとして参考出展された。DN-01は、排気量0.68LのV型2気筒エンジンに、新開発のロックアップ機構付き油圧機械式無段変速機「HFT(Human-Friendly Transmission)」を搭載する。この、2輪車用自動変速機の開発が、今回のテーマだ。  今日、2輪車用変速機は手動変速というのが世界標準だが、スクーターにはVベルトとプーリを組み合わせたCVT(無段変速機)が広く使われている。またホンダの「スーパーカブ」には、クラッチ操作を自動化した遠心クラッチが1958年の誕生当初から使われてきた。そのほかホンダの製品では、1977年に排気量0.75Lの「エアラ」、翌78年の「ホークCB400T」に、それぞれトルクコンバータ式自動変速機を採用した実績がある。

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図●第40回東京モーターショーに参考出品した新型2輪車「DN-01」
「高級感と楽な運転」を開発コンセプトに、新開発の無段変速機「HFT」を排気量0.68LのV型2気筒エンジンに組み合わせた。